ITHAMARA KOORAX SINGS THE LUIZ BONFA SONGBOOK
(KICP-503)

94年に、ふらりと目的も無くブラジルに立ち寄った時に、友人のイタマラ・コーラックスに誘われてレコーディングしました。イタマラ・コーラックスによるルイスボンファの曲集への、1曲のみの参加です。
内輪話をすると、まずロン・カーターとイタマラとパウロ・マラグチが3人でざっくりと録音した「オルフェのサンバ」の音源があって、プロデュースサイドの要望としては、ロン・カーターの音だけを活かして他の音は一旦捨て、しかる後にもう一度一から楽器を録り加えていきたい、と。で、その「録り加える」楽器の一番手が、笹子のギターだったワケです。ところがロン・カーターは別ににサンバの専門家でもなく、正直に言ってサンバのグルーヴは余り出ていない。それにギターを付け足して、いいサンバのグルーヴが出せるのか、という、結構きわどい状況。
 まあ、そういう無理矢理帳尻を合わせる類のやり方は、むしろブラジル人よりバッタモンサンビスタの日本人ギタリストの方が器用に出来る、ということもあって、つつがなく終えることが出来ました。ボンファ自身による解説文の中で笹子のことを光栄にも「日本のグルーヴマスター」と紹介してくれたのは、そこらへんのことを理解してくれたのであろう、と、勝手に思っております。
ちなみにこのトラック、最後には渡辺貞夫さんにまで登場していただき、結果的には随分豪華なトラックに仕上がりました。